キーボードのAやZなどが反応しなくなり、仕事にならず困っているとのお客様がご来店。
パソコンはhp製ウルトラモバイルで非常に軽くて薄い高パフォーマンスモデルです。
Zを押すと、なぜかCapsキーのランプが光るという不具合など、キーボード交換が必要ということでPCをお預かりします。
まずはスペアのキーボードがあるか色々な所で探してみますがなぜかどこにもありません。メーカーでもスペア販売はしていない模様。
ということでパソコンを分解してキーボードに直接アクセスして型番を確認する方法を取っていきます。
ウルトラモバイルは軽くて薄くてスタイリッシュなのですがこういった場合のメンテナンスがまあ大変です。
背面の星型ネジやパッドを剥がして隠れていたネジをすべてはずし、さらに20箇所のツメをすべて剥がします。
裏蓋を開けましたが、キーボードが全く見えません。
すべてのケーブルやコネクターを抜いてマザーボードを取り外します。
あとは金属製のペラペラの内蓋1枚でキーボードたどり着けます。
と思ったのですが、その金属製の内蓋がプラスチックを溶かしたリベット方式にて固定してありました。
見えてる部分だけで40箇所以上。
重量を1gでも軽くするため、ネジを使っていないのではないかと推測できますが、完全にメンテナンス度外視です。
道理でスペアのキーボードが見つからないはずです。
他の方法もあるのですが、その場合、お金と長い時間をいただくことになってしまうので、この時点でお客様に報告します。
当然、お客様も困ります。
「どうするのが一番いいですか?」
ということで、今回、お金と時間のかかるキーボード交換作業は取りやめにし、以下の方法をご提案させていただきました。
普段パソコンを持ち運ぶことはないとのことでしたので、
自在に角度や高さを調整できる放熱性に優れた金属製ノートPCスタンドに
今までのキーボードとできるだけ同じサイズやキー配置のワイヤレスキーボードを導入し、
新しいスタイルをご提案させていただきました。
大きなメリットとしては、まず費用をぐっと抑えることができたこと。修理想定金額より2万円安いです。
また怪我の功名ではありませんが、視線が「見下ろす」から「正面」になり、結果姿勢も良くなって疲れにくい作業スタイルになります。
また従来のキーボード、ENTERキーの右隣になぜかPageDownとPageUpキーがあり、キーボードを見ないとENTERを押せない妙なキーレイアウトだったので、今度からは気持ちよくENTERを叩くことができます。
お客様大変喜ばれていました。
別のお店では7万円という見積もりを突きつけられ、憂鬱だったということで、今回弊社にまかせて良かったとお礼いただきました。